会計帳簿を自社で作ってみますか? (2010.5.12)

-自計化している小規模事業者-

 会計事務所業界では、自社で複式簿記の会計帳簿を作成している会社を「自計化」されている会社と言います。大きな会社は経理部があり、専門知識を持っている経理マンがいるので内部で出来ますが、会社規模が小さいと自社処理が出来ないことがあります。その中で、自計化が充分可能な会社様や既に自計化されている会社様の中で素晴らしいと思った例をお話ししたいと思います。
 
 割りと最近のことですが、年商数千間円の会社の記帳を急遽一年分することになりました。作成されている手書き伝票は素晴らしくて、こと数値に関してはパーフェクトでした。伝票の数値は、別に作成されている現金出納帳と各預金出納帳と完全に対応していました。作業途中、ソフトとこれらの出納帳と合っていなかった時は、私の入力ミスによるものでした。伝票の摘要欄もわざわざここまで詳しく記載するまでないのではと思うほどです。他の準備資料も十二分に揃っていて、最初からこのような状態で依頼されたのは、初めてと言って良い位です。
 こういう会社様は自計化に移行することは難しくありません。

 別の会社で、凄いと思った例としては、かなり高齢の社長様が手書きで伝票と帳簿を作成されていた例です。手で書いているものが合っている訳ないと思っていたところ、これがキチンと出来ていました。手計算の減価償却費も法人税の償却限度額と一致していました。手で全部やって自分にこれだけ出来るかと考えると怪しいです。

 また、これもある程度ご年配の方ですが、会計ソフトを導入してご自分で会計帳簿を作成するための初期指導をしました。この方は簿記の知識は有りません。唯、この方は知的な仕事をされている上にパソコンの操作は慣れていらっしゃいました。この方ならマスターできると思って、半ば私が無理やりやって頂いたような感じでした。やり直しをして頂いた入力が相当出たので、怒りながらされたのではないかと思います。短期間で身につけられました。

 社長の奥様で主婦業をなさっていた方が、立派に帳簿を付けられるようになられた例もあります。私は最初、こういう事務作業をお出来になるかどうか疑問だったのですが、綺麗な帳簿になりました。

 ここで出来るようになったと書いていますが、仕訳間違いが多く、勘定残高が実際残高と全然一致していないようなものは、帳簿が出来ているとは言えません。

 誰でも簡単に帳簿が出来るというキャッチフレーズで会計ソフトが市販されているのを見ますが、あれは本当でしょうか?
 ダイエット商品のコピーには「好きなだけ食べて楽にダイエットに成功!」というようなものばかり見受けられますが、本当に?と疑ってしまいます。

 私が例として挙げたような方々は、相当頑張られたから、そこまで到達されたのだと思います。